【基本の陣形「八陣」とその用法】
目 次
魚 鱗(ぎょりん)
少ない兵力で敵陣の中央を破る時に使用する陣形。魚の鱗の様に兵を配置した形からこの名がついた。全体で三角形を作るので、頂点の位置(真ん中の突端部)がもっとも敵に接近する。
雁 行(がんこう)
的の動きに応じて、そのつど魚鱗・鶴翼など、ほかの陣形に速やかに変えられることが特徴。形が雁(がん)が群れを作って空を飛んでいる様子に似ていることからこう呼ばれている。
衡 軛(こうやく)
馬車や牛車などの軸に一端がつき、前方に長く差し出した2本の棒を「轅」という。
衡軛とはこの轅と繋がっている先端の牛や馬等にかける横木のこと。この陣形はこの形からきたと言われている。また、別説としての「衡軛」とは自由を束縛する意味があることから敵の動きを拘束し、敵勢を自軍の思うがままに操るための陣形でとも言われている。
轅の画像
鋒 矢(ほうし)
矢印の形をした陣形。少ない兵力で敵陣を勢いよく突破するときに効果的な陣形。魚鱗の陣に似ているが両翼の展開は狭く、それだけ突進力に重きを置く。
鶴 翼(かくよく)
兵力が敵より多い場合に使われた陣形で敵を殲滅するときに使う。鶴が翼を広げたような形をしておりその部分で敵を囲みながら攻撃していく。協力な陣形のように思われるが、側面から攻撃されると弱いという短所がある。
偃 月(えんげつ)
三日月状の陣形で「彎月(わんげつ)」、「背水の陣」とも呼ばれていた。現在良く使われている「背水の陣を敷く」という言葉はここからきていると言われている。敵が魚鱗の陣等で強襲してきた際に包み込むように受け止めて、その勢いを逸らしつつ、包囲していく陣形。敵勢の後には引けないところで戦う時の陣形だった。
長 蛇(ちょうだ)
長い蛇のように、一列にのびた陣形をいう。その動き方もどことなく蛇を思わせる。たとえば中央(腹の部分)に攻撃を受けたら先陣(頭)と後陣(尾)でやり返す。先陣が攻撃されたら後陣で救援するという柔軟な動きがとれる。
方 円(ほうえん)
攻撃よりも守りに適した陣形であらゆ方位向けた守りの陣形。敵の勢力圏に侵入し、野営する場合などに多用される。また野戦で孤立し、味方の救援を待つときなどにも有効な陣形